血液中のカルシウムはいつも一定の濃度でないと、心臓や脳の働きがおかしくなり、生命活動そのものが危険な状態に陥ります。
カルシウムが足りていないと、血液の中のカルシウムは減り、大切な情報として副甲状腺と言う甲状腺の内分泌腺に伝えられ、副甲状腺ホルモンが分泌されます。
副甲状腺ホルモンの主な働きは、骨に働きかけてカルシウムを取り出し、血中カルシウム濃度を一定に維持する事です。
それが、カルシウム不足になっていると、常に骨からカルシウムが溶け出し、骨粗鬆症の原因にもなってしまうのです。
それだけではありません・・・。カルシウム不足が続けば、副甲状腺ホルモンが常にたくさん出ていると、骨から過剰なカルシウムが溶かし出され、余分な分は行く所が無くなって血管や脳や軟骨の中、色々な細胞の中など、普通カルシウムがあっては困る所に入り込んでしまうのです。その現象が逆に体内のカルシウムが増えてくるという、カルシウムパラドックス(paradox=逆説)ということなのです。
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